回春はとっても気軽に利用が出来る

回春はとっても気軽に利用が出来る


回春はとっても気軽に利用が出来るブログ:2016年09月19日


妻が旅行先で転び、左足を捻挫した。
翌日からボクは会社を休み、
妻の車椅子を押して通院することになった。

このことは、
上野にいるむすめには内緒にすることにしていたが、
むすめから外食の誘いがあったので、すべてバレてしまった。

次の日の8時、
むすめが子猫を連れてやってきた。
ボクは玄関で迎えたが、一瞬別人かと思った。

二十年近くアメリカにおり、ごく最近帰国していた。
電話でのやりとりはしていたが、久しぶりに見るむすめであった。

「元気だったか」ボクがそう言うと、
「元気だわ。それよりも、ママはどう?」と、
むすめは無遠慮に上がり込んできた。
妻は何度か外遊し、むすめとよく会っていた。

むすめは、叔母の若い頃に似ていた。
色白のふっくらとした顔で愛嬌がよく、
子供のボクとよく話し合う機会があり、
姉のような感覚を起こさせる人だった。

早速介護するむすめの顔を、ボクは何度も横目で見ていた。
「パパ、早く濡れタオル持ってきて。
それから、お昼が近いから、何か買ってきてよ」

ボクは急に、召使いになった。
少々腹が立ったが、老いては子に従え…と考えれば、理解できた。
むすめには、生活力がみなぎっていた。

簡単な昼食後、テレビを見ていたが、
むすめが先程からボクを注視していることに気付いた。

「ねえパパ、白髪が増えたわね。横の方、耳の上のあたり、真っ白よ」
なんだ、そんなことかと思った。
そしてむすめを見て、むすめもおばさんになっていた。

「今夜、外食しない?」
子猫を抱いたむすめが、晴れやかな顔をした。
ボクは子供のように、手を挙げて賛成した。

「パパ、ズボンぐらい、取り替えなさいよ」
妻はブラシで、髪をとかしている。
その妻の後ろに、叔母が立っていた。



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